ソフトバンクが今季6度目の延長戦を制し、4連勝を飾った。チームを救ったのは、昨季阪神からトレードで移籍してきた中谷将大外野手(29)だ。1-3の9回1死一塁で代打同点2ラン。土壇場で移籍後初本塁打が飛び出し「ホークスに来て、何も貢献できていなかった。こういう形で移籍第1号がいい場面で打てたので、少しでも貢献できたんじゃないかなという気持ちになりました」と、ベンチで先発の千賀と抱き合った。

藤本監督からは「ホームランを打ってこい」と“指令”を受けていた。「ゾーンを上げて高めを狙っていけと。その期待に応えることができて良かったです」。本塁打は阪神時代の20年8月12日DeNA戦以来、632日ぶり。17年に20本塁打を放った男の底力を見せつけた。指揮官も「本当にホームランを打ってもらいたいから中谷を出した。勝負をするには中谷しかないなと。見事に応えてくれましたね」と笑顔。11回にはグラシアルが勝ち越し打を放ち「佐々木投手が相手という大事な試合で、チームの勝ちに貢献する仕事ができて良かったよ。明日からも連勝が続くように、自分ができることを精いっぱい頑張ります」と喜んだ。

今季最長の4時間18分の死闘。ロッテ先発の佐々木朗には1得点と苦しんだが、接戦を制した。中谷は「チームとして雰囲気がめっちゃいい。この雰囲気のままいっぱい勝っていきたいです」と、笑顔を見せた。【只松憲】

○…エース千賀が5回69球の3失点KOで、またしても白星を手にできなかった。完全男の佐々木朗との投げ合いとなったが、1点を先制してもらいながら5回に山口、菅野に適時打を許すなど3失点。「先制してもらったのに、チームに流れを持ってくる投球ができなかった。本当にチームに申し訳ない」と唇をかんだ。チームは延長戦を制したものの、千賀自身は4月14日のロッテ戦(ペイペイドーム)から勝ち星はなく、反省の言葉が口をついた。

○…今宮が佐々木朗のZOZOマリンスタジアム連続無失点イニング記録を「21」で止めた。4回2死二塁。内角162キロ直球を右中間にはじき返した。「とにかく真っすぐに合わせてコンパクトに打ちにいきました。結果、ボールのスピードを利用することができ、外野の頭を越えてくれたと思います」と振り返った。

○…牧原大(ロッテ佐々木朗からの2安打を含む猛打賞)「バットを短く持って、真っすぐに力負けしないようにしっかり対策した。結果を出すことができたが、今後も工夫をしていかないと」

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