鼻骨骨折の日本ハム野村佑希内野手(21)が、プロ4年目で初の1試合4安打と超人ぶりを発揮した。

2回の第1打席で左前打を放って1点目のホームを踏むと、2打席目は右前打。先頭で迎えた7回の第3打席はチャンスを広げる中前打で猛攻を演出し、この回一挙4点の逆転劇につなげた。周囲の不安を吹き飛ばす活躍に、本人は「無事に生きて帰って来られて良かったです」と照れ笑いだ。

17日オリックス戦で顔面に死球を受けてからは、8打数6安打。打率は驚異の7割5分で、現在6打席連続で安打を放っている。新庄監督は「顔にボールが当たってから、タイミングがものすごくゆったりと、早めに取れるようになった。ゆっくりボールを線で見て、センターに打ち返すコツをつかんだんじゃないかな」と分析し「4割期待できますね」とニヤリ。野村自身も変化を実感しており「強く打とうとしたり、思い切り振ったり、いろいろやっちゃっていたのが、骨が折れてからバランスが良くなった」。前に突っ込みすぎたり、逆に腰を引きすぎたりすることなく、程よい打撃姿勢が取れている。

目頭付近の左右の鼻骨が折れているが、フェースガードは装着しない。「どっちにしろ(再度)当たったら、オペ(手術)なんで。むしろ、つけていない方が、視界が狭まらないから(ボールを)避けられるかもしれない」。不運を乗り越え一皮むけた若き4番に、BIGBOSSも「得点圏で(走者を)返せるし、つなげるいい4番になって来ている」と目を細めた。【中島宙恵】

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