同点への希望が詰まった打球は、紙一重のファウルだった。

9回1死一塁。西武川越誠司外野手(28)は、ヤクルト守護神マクガフの140キロスプリットにうまくバットを合わせた。一塁線への鋭いゴロ。白球は一塁手オスナの横をすり抜け、フェンスまで転がった。一塁ランナーは代走の俊足滝沢。一気にホームへの生還も考えられた。ただ、判定は…。ほんのわずかにファウルだった。

結局、川越は三振。続く若林が中前打でつなぎ、2死一、三塁で代打中村という見せ場を作ったが、追いつくことはできなかった。

1点ビハインドの8回には絶対的セットアッパー平良を投入するなど勝利への執念を見せていた。もともと違う投手が登板予定だったが、辻監督は投手起用を決めている豊田投手コーチに平良の投入を進言。「そういう姿勢を見せないと、勝ちにいっているんだから」。ビハインドの状況で平良がマウンドに上がる-。それは野手を鼓舞するメッセージでもあった。平良も3者凡退でしのぎ流れを作ったが、及ばなかった。

6回に2番手本田が今季13試合目にして初失点となる村上に2ランを浴びた。その2点を跳ね返せず、今季3度目の4連敗となった。

--【ニッカン式スコア】4日のヤクルト-西武戦詳細スコア--https://www.nikkansports.com/baseball/professional/score/2022/il2022060402.html-

▽西武愛斗(2回に3号先制ソロ) 当たりとしては完璧。とにかく出塁することを意識した。先制の本塁打が打てて良かった。

▽西武平井(今季2度目の先発で5回2安打1失点、自責は0) 1人1人、1球1球丁寧に投げることを意識してマウンドに上がった。5回に得点を与えてしまいましたが、求められた仕事は出来たと思う。