西武が球界では51年ぶりとなるシーズン2度目のノーヒットノーランをくらった。

オリックス山本由伸投手(23)に打者28人で完封された。出した走者は5回の外崎の四球だけだった。

辻監督は「なんだよ」と自嘲気味に取材部屋に入ってきた。「2度目も経験できたね。経験なかったのが。それは悔しいよ。まあ選手も本当に悔しいと思う」と受け止めた。その上で「ノーヒットノーランをされようが、1敗は1敗だからね。1敗だから。明日勝てばいいこと」と切り替えた。

西武は5月11日にもソフトバンク東浜にノーヒットノーランを喫していた。その38日後、再びの屈辱。シーズンに2度、ノーヒットノーランに抑えられるのは、1971年(昭46)年西鉄以来。くしくも西武の前身の球団で、球界でも51年ぶりの出来事だった。

ちなみに1971年といえば、野球界では江夏豊氏がオールスターで9者連続三振を達成。マクドナルドの日本第1号店が銀座にオープンした年だった。

指揮官は「やっぱり低めのコントロール。真っすぐとフォークの見極めがつかない。あの高さのコントロールが非常に良かった」と山本をたたえた。これで山本からは昨季から37イニング連続で無得点となった。

▼西武のノーヒットノーラン負けは5月11日東浜(ソフトバンク)に次いで今季2度目。シーズンにノーヒットノーラン負けを喫した回数は41年名古屋の4度(継投の2度含む)が最多で、2度以上は71年西鉄以来、51年ぶり6度目。2カ月以上連続は41年6~8月名古屋、71年8、9月西鉄に次いで3度目の屈辱。

▼山本が6月7日今永(DeNA)以来、プロ野球86人、97度目のノーヒットノーランを達成した。オリックスでは12年10月8日西以来で、阪急時代から9人、10度目。球団別の回数は巨人16度(12人)中日12度(12人)に次いで3番目に多い。山本が許した走者は5回、四球の外崎だけ。許した走者1人だけのノーヒットノーランは前記今永以来18人、19度目になる。これで今季のノーヒットノーランは4月10日佐々木朗(ロッテ=完全試合)5月11日東浜(ソフトバンク)今永に次いで4人目。1シーズンに4人以上達成したのは1リーグ時代の40年5人、43年4人に次ぎ3度目で、2リーグ制後は初めて。パ・リーグで3人が達成したのも初めてだ。

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