BIGBOSSの代打策がズバリ的中した。日本ハム打線が、オリックス山本から7回までに5点を奪い攻略。前日の山岡に続き、防御率ランキングでトップ2を占めていた相手先発を立て続けに破り、カード勝ち越しを決めた。

1-0の6回2死満塁、ヌニエスの代打で起用したルーキー上川畑が、153キロの内角直球を右翼線へ2点二塁打。山本とは初対戦だったが「初球から直球は来ないかなと。しっかり変化球を見逃して2ボールになったので、直球1本で打ちに行った」と上川畑。完璧に相手バッテリーの意図を読んだ。迷わず代打で送った新庄監督は「右上のこの辺に『上川畑君』って出て来たから」と頭を指さし“勘ピューター”の正常作動を強調。「思い切りがいい」と、ヒーローをたたえた。

遊撃の高い守備力を買われて入団したが、打撃の評価も急上昇。いつしかファンからは、SNS上で名前をもじって“神”川畑と表記されるように。本人は「まだ“神”と呼ばれるような活躍は全然していない」と照れるが「いつか本当に“神ってる”活躍をして、実績を残せたら」。チームは交流戦明け初の2連勝。今季最多3万人超で埋まった本拠地が、頼もしいルーキーの活躍に沸いた。【中島宙恵】