日本製鉄鹿島(鹿嶋市)が、劇的なサヨナラ勝ちで初戦を突破した。

2-3で迎えた9回1死満塁、8回の守備から出場していた柳内一輝内野手(25=九産大)に打席が回ってきた。バットを短く持ち、カウント2-1からの4球目、少し短く持ったバットで直球をはじき返し、右中間を破るサヨナラの適時二塁打。ガッツポーズでチームメートと抱き合い「サヨナラ打は初めてだと思う。うれしいのひと言です」と喜んだ。

都市対抗の初打席で、大仕事をやってのけた。今年2月の練習中に、左太ももを負傷。ハムストリングも切り、手術をすれば1年と言われたため断り、なんとか都市対抗の予選に間に合わせようと必死にリハビリ。5月下旬に練習に復帰した。「予選前まで、チームに何も貢献できていなかった。ケガで苦しかった」とかみしめた。

九州学院では、ヤクルト村上の2つ上。試合結果のチェックは欠かさず「気になりますね。見れば打っているので」と刺激を受ける。

3年ぶりに従来の夏開催となった都市対抗。「会社の人の人数がすごくて、自分の部署の方も応援に来てくれた。その方たちのためにも、打ててよかったです」と笑顔で話した。