あと1つ! 楽天岸孝之投手(37)が、8月4日ロッテ戦以来の8勝目を挙げた。今季自己最長の8回を4安打2失点。打たせて取る投球で、打線を封じた。これでプロ通算149勝。大台到達へ王手をかけた。チームは首位ソフトバンクと2・5差。逆転優勝へ向けて、まだまだ諦めない。

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心の底からうれしかった。岸は、8回小深田の決勝となる逆転3ランをベンチで見届けた。両手を天に突き上げながら、満面の笑み。「あれで(表情が)明るくなかったらどうしますか(笑い)。逆転してうれしいという、それだけです」。打線が追いつけなかったら9回のマウンドにも上がる予定だった。チームのためなら、最後まで投げる。勝利への執念が実った。

粘った。4回先頭の荻野に四球。そこからチャンスを広げられ、2点を失った。四球から失点することが多い今季。「また同じことやっちゃったなという思いではいた」と悔いたが、崩れなかった。ストライクゾーンで積極的に勝負した。奪った24個のアウトのうち13個がフライ。7回まで味方の援護はなかったが、追加点を許さず。好投で、じわじわと試合の流れを呼び込んだ。

プロ通算149勝目。このまま先発ローテーション通りにいけば、次戦は18日西武戦となる。優勝争いに食らいつくため、負けられない戦いとなる。チームの勝利を最優先とし、自身にも白星がつけば最高の結果。「消化ゲームじゃない。相手も本気になってくるし、そこでちゃんと自分のピッチングができるかがすごく大事になってくる。そう簡単にいかないと思うので、しっかりとそれに向けて調整するだけ」と意気込んだ。【湯本勝大】

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