立大が終盤に東大を突き放し、先勝した。

2-2で迎えた8回1死二、三塁、リーグ初スタメンの安藤碧外野手(3年=明石商)が追い込まれてから低め直球にくらいついて中前打を放ち、2点を勝ち越した。ベンチのチームメートもガッツポーズ。リーグ初打点をマークし「ベンチの皆さんに『思い切っていけよ』と言われて、気持ちが楽になって打席に入れました。自分のスイングができていたので、今日はよかった」と話した。

19年夏の甲子園4強チームで4番を打っていたが、立大では3年秋までリーグ戦出場なし。「1、2年の時は結果が出なくて苦しかったけど、3年になってだんだん自信がついてきた。レベルの高い球の見え方に慣れてきた」と明かす。

先発した池田陽佑投手(3年=智弁和歌山)は気迫の投球で7回を被安打4の2失点(自責1)。安藤の適時打をベンチで祈りながら見ており、「あの1打はありがたかったです」と感謝していた。

○…ドラフト上位候補の山田健太内野手が、打線をけん引した。初回2死一塁、左中間スタンドに通算9号となる今秋2本目の先制2ランを放った。大阪桐蔭で春夏連覇を達成している山田は、1年春からリーグ戦に出場し、積み重ねた安打は現役最多の84安打。この日残りの4打席は凡退だったが、4番の一振りに溝口智成監督(54)は「タイミングや雰囲気は非常にいい。上向きで好調だと思う。非常にいい状態」と話した。

○…日本ハム稲葉GMが東京6大学を視察した。慶大・萩尾、立大・山田と6大学を代表するスラッガーが本塁打を放ち「2人ともすばらしい本塁打だった」と話した。萩尾については「ああいうところでものにできる素晴らしさを持っている」。山田については「振る力は元々持っている選手。大学日本代表での声かけなどを見て、人間性も素晴らしい素材だと思いました」と明かした。