日本野球機構(NPB)は7日、「現役ドラフト制度規定」を公表した。出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化するためで、保留選手名簿公示1週間後の12月9日に非公開で開催。各球団は同名簿から2人以上のドラフト対象選手を選ぶ。外国人選手、複数年契約選手、年俸5000万円以上の選手(1人に限り5000万円以上1億円未満も可)、FA権を行使したことのある選手、FA資格選手、育成選手、前年シーズン終了以降に契約譲渡で獲得した選手、シーズン終了後に育成から支配下になった選手は対象外となる。

まず各球団は名簿公示日12月2日の午後3時までに、ドラフト対象選手をNPBに提出。会議当日に全対象選手から、獲得希望選手を議長に通知する。全球団が必ず1人は指名し、1人は指名される。

実際の流れをイラストのケースで説明する(※簡易的に6球団としている)。

(1)他球団から集めた獲得希望数の順に暫定指名順位を決定。同数の場合は今年のドラフト会議2巡目の指名順。1位となったBは議長への通知通りA<1>を指名。

(2)指名順は選手を指名されたAに移る。Aは通知通りB<1>を指名。

(3)Bは既に指名を終えているため、残った4球団のうち暫定指名順位最上位のDに指名順が移る。Dが通知した選手の所属球団Bは既に指名されているため、残ったC、E、Fから選ぶ。そこでDはC<1>を指名。

(4)指名順はCへ。Cは同様に通知した選手は指名できず、E<1>を指名。

(5)指名順はEへ。通知通りならD<2>の指名となるが、最後から2番目の球団(実際は11番目の球団)は自動的に指名順最後の球団(同12番目)から指名。そこでF<1>を指名。

(6)Fは残ったDから<1>を指名。

人気選手を対象にした球団ほど暫定指名順位を上げることで、制度の実を保つ。希望球団だけで2巡目の指名も実施。指名順は1巡目の実際の指名の逆順となる。2巡目参加球団は、指名順が回ってきた時点で指名を棄権することもできる。

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