首位を走る阪神に衝撃が走った。梅野隆太郎捕手(32)が死球で左尺骨を骨折。今季中の戦列復帰が極めて難しくなった。
午後10時15分過ぎ。大阪市内の病院から京セラドーム大阪に戻ってきた梅野は、岡田監督とすれ違い、言葉を交わした。荷物を整理した後の同11時ごろ、報道陣に対応した。
梅野 チームも優勝争いしているところでの戦線離脱は、個人的にはめちゃくちゃ悔しい。このために常に頑張ってきているものなので、個人としては。自分がこれからやれることは、治療に専念してやれることをやっていくだけ。
正直に悔しさを表しながらも、懸命に気持ちを切り替えた表情は決して暗くはなかった。「外から見ることはこういう時しかない。しっかり、いろんな外から見られるものを吸収しながら。チームが優勝するところまで一緒に戦っていきたい」。仲間を思う言葉に力を込めたが、虎にとってショッキングな1日となったのは間違いない。
悲劇に見舞われたのは5回1死だった。ヤクルト2番手今野の7球目の直球が左手首付近を直撃。大阪市内の病院で診察を受け「左尺骨骨折」と診断された。岡田監督は試合後「今年は無理でしょう」と明かした。「あそこで死球を投げる場面でもないし、厳しいとこにいくねえ。非常に困りますね」。指揮官の苦々しい表情が現実の重さを物語っていた。
今季ここまで63試合でスタメンマスクをかぶる正捕手の離脱は痛い。指揮官は「代わりはおらんよ。補充はできるけどな」と表現した。現在1軍で捕手登録は坂本のみ。捕手経験者で昨季から内野手登録に変更した原口が控えているとはいえ、梅野抜きで18年ぶりの「アレ」へ向けた大事な終盤戦を迎えることとなった。【石橋隆雄】
◆尺骨 肘から手首まである2本の前腕骨のうち、小指側にある長い管状の骨。21年10月2日にオリックスの吉田正尚(現レッドソックス)が死球を受け骨折。全治2カ月の診断を受けたが、徹底した自己管理で11月10日からのCSファイナルステージに間に合わせた例がある。



