ソフトバンク柳町達外野手(27)が「世界の王」のゲキに「1発回答」した。0-3の2回1死一、二塁で西武今井から右越えに一時同点の3ラン。12日に3季ぶりのプロ2号を放ったばかりで、今度は8日ぶりだ。ここ2季は1発がなく、昨オフに王貞治球団会長(84)から一喝された男が短期間で2本のアーチを描いた。チームの連勝は3で止まったが、柳町の成長が光だ。
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柳町は願った。右翼に飛んでいく打球を見ながら「入ってくれ」。着弾を確認すると、悠々とダイヤモンドを1周。プロ3本目で右方向への「引っ張り弾」は初めてだ。「点を取られた後のチャンス。一番いい形になりました」。一時同点3ランでタカ党に笑顔を届けた。
「2年間、あれだけ打席に立ってホームラン0はありえないぞ」
昨シーズン終了後、練習中のグラウンドで王会長に言われた。ここ2シーズンは計739打席で0本塁打。通算868本塁打を放った「世界の王」からの言葉は柳町の胸にどっしり響いた。柳町は「その言葉の後もずっと気にかけてくださっています。本当にありがたいと思っています」。シーズンオフから右方向へ強く引っ張る打球を徹底意識。この日のアーチは理想通りの打球方向だった。小久保監督も「やってきたことが身になって結果にもつながっている。(以前のままだと)絶対ファウル」と目を細めた。
12日の敵地日本ハム戦でプロ2号ソロを放った。21年のプロ1号から実に991日を要した。その夜、柳町のもとに王会長からメールが届いた。「その気になって、もっともっと打ってくれ」。背中を押され、それから8日後にプロ3号。「2年連続0(本)だったので自分自身もびっくりしてはいるんですけど、今後もどんどん積み重ねていければ」。柳町は確実に成長している。
8回にセットアッパーのヘルナンデスが11試合ぶりに失点し、連勝は3で止まった。今カードは1勝1敗。オールスター前の最終試合となる21日で勝ち越しを狙う。【只松憲】



