阪神大竹耕太郎投手(29)がプロ入り最多の128球を投げ切った。8回1失点で7勝目。実は岡田監督に直訴して8回のマウンドに上がっていた。

7回を投げ終えた後、ベンチで安藤投手コーチから「7回で代える」と告げられた。「うわっ、(9回まで)いきて~…」。これが本音だった。安藤コーチと岡田監督のもとへ。自身初の甲子園完封を目指し「投げさせてください」と続投への思いを伝えた。

「この点差でいくべきだと思いました。自分がもう一皮むけるために。7回無失点で終わっていたら先がない感じがするので」

チームは5回までに大量7得点。援護点に恵まれる中、今季の登板全てで100球未満で降板していた左腕にとって、壁を破るための続投志願だった。返答は「点入ったら代えるぞ」。8回に1点を失い、9回のマウンドはお預け。それでも「意思表示も、思い切って自分で投げたいと思えたのも変化だと思う」。後半戦初登板に収穫を得た。

試合前から新たな感覚をつかんでいた。ブルペンからフォームの力感が抜群だった。「ピッチングをしているというより、キャッチボールをしている感じ」。脱力させ、リリースで一気に力を集中。それにより、チェンジアップに手応えが増した。6回に細川を空振り三振に仕留めたのもチェンジアップ。「その感覚は継続したい」とうなずく。

試合後の整列で「何が完封や(笑い)」と大竹をイジった岡田監督も「3回までに5点入ったら、そら大竹の術中にハマってしまうわ」と投球術をたたえた。8回は今季最長イニング。次回こそ、最後までマウンドに君臨してみせる。【中野椋】

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