相手バッテリーにとって、これほど厄介なリードオフマンもいない。阪神近本光司外野手(29)がまたも初回先頭でHランプをともし、猛攻4得点の起点となった。
1回。ヤクルト高橋に2ストライクと追い込まれていた。4球目、内角直球に詰まった。それでもフラフラと上がった飛球を三遊間後方に落とした。しぶとい安打でダメージを食らわせ、3番森下の適時二塁打で先制のホームを踏んだ。
「しっかりチームのいい形で先制できた。その後も続いたので良かったと思います」
1番打者としての今季1打席目打率は3割6分8厘。「初回近本」からの先制劇は激しい優勝争いの中、猛虎打線の大きな売りの1つとなっている。
快音は1打席目限定ではない。2回2死では再び詰まらされながらも左前へ。5回は先頭で強烈なライナーをセンター返し。投手のグラブをはじく内野安打を放ち、今季リーグ2位タイの9度目猛打賞を記録した。
シーズン142安打に伸ばし、2位の中日細川に2本差をつけてリーグ単独トップに立った。独走中の17盗塁と合わせ自身初の打撃2冠へ快走中。入団から6年連続タイトルを取れば、阪神野手では初の快挙になる。ただし今は個人記録に目を向けている暇はない。
「結局は最後(にどうか)なので。しっかり頑張ります」
首位巨人とは2・5ゲーム差。「アレンパ」に全身全霊を注いだ先に、タイトルが待っている。【佐井陽介】



