元ソフトバンク監督の工藤公康氏(61)が9日、ドジャース大谷翔平投手がインスタグラムをフォローしたことで知られる、ウガンダ出身のカスンバ・デニス捕手(21)ら熱血指導した。栃木市のエイジェックスポーツ科学総合センターで「特別合宿」を開催。身ぶり手ぶりで約3時間もの実技指導を行った。
U18ウガンダ代表の左腕カトー・エドリン投手(17)には、睡眠や食事の指導から、同じ左腕として変化球の投げ方までじっくり教え込んだ。「能力、真面目さ、一生懸命さ、アドバイスしているこっちがワクワクした。ポテンシャルは一流。バネが違う。投げ方はモイネロに似ている」と将来性を高く評価した。モーションキャプチャーでの映像解析やトラックマンデータ解析など、科学的な視点からもデータがフィードバックされた。
エドリンは「プロの指導はとてもよかった。肩の動き、着地など、ためになった。教えてくれるのはいい機会になった」。200勝投手と聞いて目を丸くしていたが、レジェンド左腕に感謝していた。
同国のエース右腕カベンゲ・アラン投手(24)にはリリースまでの腕の使い方や、上腕二頭筋の疲労の抜き方などを微に入り細に入り指導した。工藤氏はソフトバンク監督就任前の前から、アフリカ・ウガンダの野球を支援している。今回指導しているのは、15年前に初めて教えた選手の教え子。いわば「孫弟子」にあたる。「こうして野球が世界に広がれば、またオリンピックに戻ってくるかもしれない。少しでも普及の力になれれば」と意義を語った。
カスンバは捕手のため、ソフトバンクのキャンプでキャッチングコーディネーターを務めた、キャッチャーコーチの緑川大陸さん(33)から実技指導を受けた。「捕ってから右足を出す動作、重心のかけ方を学んだ。下半身を使って。力じゃないんだと」。初めて習う練習ドリルをものにしようと、必死に食らい付いた。緑川さんは「彼の背負っている覚悟がひしひしと伝わった。命懸けというか、それくらいの目つきで質問をしていた」。自主トレではソフトバンク甲斐拓也、楽天石原彪らを指導するコーチも、プロとは違う、新たな刺激を受けていた。【斎藤直樹】



