頼りになる男だ! ソフトバンクが今宮健太内野手(34)の一振りに導かれ、首位をがっちり守った。0-1の7回に代打中村晃外野手(35)の適時打で追いつき、迎えた8回2死三塁で決勝タイムリー。オリックス先発宮城に7回10三振と苦しんだ展開で、ホークス一筋のベテランが勝負強さを発揮して、2位日本ハムとの1ゲーム差をキープした。本拠地でのオリックス戦は昨季から1分けを挟んで11連勝。連敗も2で止め、勝負の9月戦線で幸先よく白星発進した。

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振り抜いた瞬間、今宮が雄たけびを上げた。2度、3度と右こぶしを振り上げ、一塁へ走り出す。塁上に到達すると両手をパーンとたたき、高ぶる感情をむき出しにした。

「一番、打ちたいところで打てた。内容とかはどうでもいい。結果的にヒットになって点が入って勝てばいいと思うので」

さすがの勝負強さだった。1-1の8回2死三塁の場面だ。「思い切っていくのは決めていたので」。腹をくくり、1球にだけ集中した。カウント2-1からの4球目。ペルドモの外角低めツーシームを捉えた。しぶとく左前へ運び、試合を決定づける値千金の決勝タイムリー。ファンの期待にひと振りで応え、大歓声を一身に浴びた。「打席に入る前のファンの声援が力になった」と感無量の様子だった。

今季初めて5番で起用された。対宮城の試合前までの通算打率は3割9分3厘。好相性を買った小久保監督は「4番で、というのも考えた。本人と話して変なプレッシャーをかけない方がいいと」と巡らせた秘策がここ一番でハマった。

左腕には6回まで無得点に封じられ、10奪三振と苦しんだ。それでも、7回に中村が同点打、8回に今宮が決勝打とホークス一筋のベテランコンビで試合をうっちゃった。指揮官は「チームを引っ張ってきた2人が力を発揮した試合でしたね」と目尻を下げた。

実績を重ね、グラウンド外でも頼りになる存在だ。左脇腹を負傷し、2軍調整中だった8月16日。2軍広島戦(由宇)の試合後、若手を連れて焼き肉を振る舞った。伸び悩む後輩にゲキも飛ばし、面倒見のいい背番号6の姿がある。

頼れる男の活躍でチームは連敗を2で止め、勝った2位日本ハムとの1ゲーム差をキープした。いよいよ勝負の9月戦線に突入し、1つも負けられない試合が続く。「残り(試合)もチーム一丸となって戦っていきたい。明日、勝てればまた乗っていけると思う」。リーグ連覇へ、ベテラン今宮の存在感は間違いなく大きい。【佐藤究】

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