今季限りでの現役引退が発表されたプロ野球ウエスタン・リーグくふうハヤテの田中健二朗投手(35)が5日、ちゅ~るスタジアム清水で引退会見を行った。ユニホーム姿で臨んだ左腕は、18年のプロ生活をかみしめ「辛いこともたくさんあったけど、ここまで野球を続けることができた。本当に幸せでした」と涙は見せず、言葉をつないだ。

開幕前に「今年NPBに復帰できなければ引退」と決めて臨んだ今季。登板31試合で3勝3セーブ、防御率2・08の成績を残した。一方で2番手で登板した6月22日のソフトバンク戦(0●7)では、1回もたずに6失点で降板し「全力で戦ってきたけど、引退の2文字が頭をよぎった」。その後、NPB支配下選手登録期限の7月31日を迎えても復帰はかなわず、幕引きを決断したという。

田中は、常葉学園菊川(現常葉大菊川)のエースとして07年春のセンバツ優勝。夏の選手権でも甲子園4強に導き、同年秋の高校生ドラフト1巡目で横浜(現DeNA)入りした。NPBでは通算274試合に登板。14勝13敗1セーブ64ホールド、防御率3・64だった。会見には若手時代から苦楽を共にした石川雄洋氏(39)と梶谷隆幸氏(37)も駆けつけ、花束を贈呈。先輩にも見守られながら、節目の日を迎えた。

27日のホーム広島戦が引退試合となる。田中は「僕のスタイルはとにかく打者の芯を、タイミングを1個外すという投球。きれいなアウトを取れなくても、打者に向かっていく。最後まで貫きたい」。現役ラストシーズンも残りわずか。最後まで全力で腕を振る。【前田和哉】