元気印が反撃の口火をきった。日本ハム福島に散発4安打に抑えられ1点ビハインドで迎えた8回、先頭の平良竜哉内野手(27)がカウント0-1からフォークを捉え、本拠地初本塁打となる今季2号を左翼ホームランゾーンに放り込んだ。「チームを勢いづけたかった。とにかくしっかりと自分のスイングをしようと思って、最高の結果になって良かったです」と、満面の笑みを浮かべた。
スタンドからの大歓声を浴びながらお立ち台にあがった平良の脳裏には、これまでの3年間が走馬灯のように浮かんでいた。2年目の24年にプロ初出場やプロ初安打を記録するも、オフに育成として再契約。同年11月には頸椎椎間板ヘルニアの手術を受けトレーナーに支えられながら、リハビリの日々を過ごした。昨季6月に2軍戦で復帰、結果を残し昨年11月に再び支配下契約を勝ち取った。
プロ1年目には当時打撃コーチだった川島慶三氏(現オリックスコーチ)から「このスイングじゃプロの球は打てない」と、つきっきりで練習を見てもらった。「僕はそういうところから今日のこの日に全部つながってきていると思う。こうして少しは結果で示すことが出来て、教えていただいた方たちに感謝したいと思います」とさらなる飛躍を誓った。
三木肇監督(49)も「彼は陽気でチームにいい空気を持ってきてくれる」という。ベンチを盛り上げる元気印。昨年2軍で何時でもはつらつと声を出す現アカデミーコーチの山田遥楓氏(29)の姿に感化された。「そういうところが自分に足りないところだと思っていたので、ポジティブに考えられるようになったのも、去年と違う部分なのかなと思います」と自己改革した。
空気を変える値千金の1発に指揮官も「思いっきりのいいところが彼の良さ、今日はその良さが非常に出た。今後もいろんな経験を積んでチームの力になって欲しいと期待しています」と目を細めた。平良の恩返しの躍進はまだまだ始まったばかりだ。【高橋香奈】



