<中日4-1オリックス>◇16日◇ナゴヤドーム

 中日先発の山内壮馬投手(24)がゴルフのアプローチショットのような2点適時打を放った。4回、1点を先制し、なお1死満塁。オリックス木佐貫のフォークにバットを止めようとしたが止まらない。ワンバウンドしたボールに当たると、打球は右前にポトリと落ちた。プロ3年目の初安打と6回1失点の力投で、交流戦首位をキープする4連勝に導いた。

 山内は「バットが止まりきらなくてダメだと思ったら当たった。よく(二塁手を)越えてくれました。あんなの初めてですよ」と興奮気味。ベンチ裏で、モニターを見ていた中田賢らは「あれ、ゴルフスイングちゃうか!?」と驚き、3冠王を3度獲得した落合監督も「表現しようがない。あんなもの、長い野球生活でそんなにあってたまるか」と脱帽した。

 山内は幼いころからゴルフクラブを握り、愛知・南知多CCの支配人を務める父章生さんから指導を受けた。名城大時代にはリーグが指名打者制にもかかわらず、練習後、毎日打ち込んだほどの打撃好き。前回8日のヤクルト戦は8回無失点ながら打線の援護がなく勝ち星はつかなかったが、自らのバットで白星を運んでみせた。【福岡吉央】

 [2010年5月17日11時53分

 紙面から]ソーシャルブックマーク