楽天の沖縄・久米島キャンプ第3クール最終日の13日、小山伸一郎投手(32)が中継ぎとしては異例の投げ込みを行った。フリー打撃に登板後ブルペンに直行。「隣で田中が投げ込んでいたので、つられて投げちゃいました」と意地の張り合いを挑んだ。田中207球に対し、小山は合計210球に到達した。タフマンは「投げる体力は投げて作る。疲れた状態から力みのないフォームで投げることができる」。150球を超えてもボールが垂れることなく、強い直球を貫き通した。

 15年目のベテランは、今季も試合終盤の8回を任される可能性が高い。「それなりの給料(7500万円=推定)をもらっている以上、責任を果たさなくてはならない」との自覚がある。星野監督に96年ドラフト1位指名してもらい中日に入団。プロの世界に導いてもらった恩義もある。「当時は敗戦処理でも本当にうれしかったんです。1軍にいることが。成長したところを見せたい」。決意のこもった210球だった。

 最終クールの15日に紅白戦初登板の予定。「準備はできました。しっかり抑えたい」と、はと胸をどんと張って言った。他のブルペン陣は先発、中継ぎ、抑えの適性を見極めている状態で、唯一持ち場がハッキリしている。ぬかりなく調整を進める。【宮下敬至】

 [2011年2月14日10時29分

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