侍ジャパンのダルビッシュ有投手(36)が、本大会へ向けて打者相手に最後の調整登板を終えた。
2日、中日との合同練習で3イニング相当、打者12人と対戦し、3安打2失点、2四死球、1奪三振の結果だった。先頭の岡林に対し、右ひざ付近へ死球を与えるアクシデントもあったが、尻上がりに投球内容を改善。球数50球、最速は153キロをマークした。先発が有力な10日の韓国戦へ向け、万全の準備で臨む。
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気負わない、平然としたダルビッシュは健在だった。WBCの本大会を前に、他チームの打者を相手に最初で最後の調整登板。結果だけ見れば物足りないかもしれない。だが、「基本的には一番最初の試合は、ただ投げるというだけなので。そういう意味ではちゃんと投げて、球数もそこそこ、3イニング投げられた。そこの点については良かった」。いつものように淡々と、前向きに捉えた。
侍ジャパン投手陣がバックネット裏で見守る中、いきなりアクシデントから始まった。先頭の岡林への2球目、150キロの直球は右ひざ付近へ直撃する死球。思わず頭を抱えた。「かなり対戦を楽しみにしていた選手だったので。中日さんの今後の状況を考えるとちょっと動揺してしまって」と正直に明かした。申し訳ない気持ちとともに「なかなか右打者にもインコースいけなかったところがありましたけど、徐々に(本来の)感覚は出てくると思います」と自分を信じた。
1イニング目は2四死球から2連打で2失点。自ら投球を打ち切った。制球が定まらず、「あ~」と声を上げることもあった。だが、「練習ですから。ちゃんと球数を投げるのが今日の目的」と意に介さない。「いつも言うように、まだ(MLBでは)スプリングトレーニング。僕はシーズンのことを考えると、100では持ってこれないので。現時点では、こんなもんじゃないかなと思いますけど」と変わらず冷静だった。
長年の経験があるから、結果に一喜一憂せず切り替えられる。徐々にリズムを取り戻し、最後の打者カリステを空振り三振。「このオフずっと練習してて、右打者の内側に入っていくようなスプリットを投げたかった。すごくいいスプリットが投げられた」と手応えも得た。次回はWBC1次ラウンドの2戦目、10日の韓国戦が有力だ。「ちょっとでもコンディション上げられるように。気は抜かないようにしたい」。精神的な支柱でもあるチーム最年長。信頼は揺らがない。【斎藤庸裕】
▽栗山監督(ダルビッシュの投球に)「前に進んでくれている感じが、すごくある。全く心配してない」
▽吉井投手コーチ(ダルビッシュについて) デッドボールを当ててしまったんで、本来のピッチングではなかったですけど、2イニング目以降はうまくいったと思います。(強化試合での登板は)間隔的にも、もう無理ですよね。
○…中村悠平捕手がダルビッシュの修正能力に驚かされた。ライブBPでバッテリーを組んだ。先頭岡林への死球もあり「よーいドンでああいう形。ダルビッシュさんも投げづらくなったのはあった。正直、何を投げてもボールになった」。だが、2イニング目でカーブを交ぜて3者凡退。3イニング目は1安打無失点。「尻上がりに良くなった。1イニングで修正するのは、さすがだなと」と実感を口にした。




