総合格闘技RIZINの榊原信行実行委員長(54)が29日の追加カード発表会見で、暴行事件で引退届を出した横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)にラブコールを送った。榊原氏は会見中に「総合やったら強そうだね。個人的には、総合格闘技に向いていると思う」と興味を示した。

 PRIDE、RIZINと総合格闘技の運営を手がけ、ときにNHKの紅白歌合戦にとっておきカードをぶつけ、視聴率を稼いできた。過去には03年大みそかの曙-ボブ・サップ戦(K-1ルール)で、瞬間視聴率で初めて紅白を上回った例もある。榊原氏はRIZINでも曙-ボブ・サップの再戦や、大相撲の元大関把瑠都の出場など、話題を提供してきた。

 「テレビを見る人は、世の中の今の話題に首ったけ。大みそかで勝負すればするほど、モンゴル、大相撲、そういうキーワードは欲しい。ぎりぎりまでやってみたい」と、日馬富士をRIZINのリングに上げるべく、その方法を模索していくことを示唆した。

 もっとも日馬富士をRIZINのリングに上げるためには、多くの障害もある。「まだ、大きな問題もある。引退したらどうなるのか、罪の問題はどうなるのかなど、見守らないといけない。ただ、ラブコールは送っておきたい。大みそかには見に来てほしいね」と、榊原氏は日馬富士への思いを語った。