軽量級ホープで日本ライトフライ級13位の岩田翔吉(23=帝拳)がデビュー4連勝を飾った。

7日、さいたまスーパーアリーナでアレハンドロ・クルス・バジャダレス(24=メキシコ)との同級6回戦に臨み、5回2分10秒、TKO勝ちを収めた。

メキシカン独特のリズムに迷うことなく、岩田は1回から的確に左ジャブをヒットさせた。2回以降は好戦的に左フック、右ストレートで競り勝ち、ロープ際に追い込んだ。5回には右アッパーで相手が鼻血を出した直後、強烈な右ストレートをねじ込み、そのままレフェリーストップにまで追い込んだ。

これでプロ4連勝をとなった岩田は「もっとガツガツくると思いましたが、予想と違ったので自分からいきました。もう少し早いラウンドで倒したらベストでしたね」と反省も忘れなかった。昨年12月、米国で4回TKO勝ちのプロデビューを果たした後、国内ライセンス取得のために1月にプロテストを受験し、名門の帝拳ジム所属となった。

5月に国内デビュー戦を飾り、7月には日本ランカーだった亀山大輝(ワタナベ)を下し、着実に日本ランクにも入った。「またメキシカンやいろいろなタイプの選手と試合したい。1つ1つ勝利を重ねていきたい」と決意を新たにした。

アマチュアの高校時代に田中恒成、井上拓真からも勝利している期待のホープだ。ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ決勝の前座で出場し、さいたまスーパーアリーナで2万人に囲まれて勝利を挙げ「リングから見渡してしまいました。モチベーションも上がり、歓声をいただけてうれしかったです」と笑顔。年内最後の試合を終え「来年、チャンスがあれば日本王座にも挑戦したいですね」と着実に王者ロードを突き進む構えをみせていた。【藤中栄二】