米国での悔しさは日本で晴らす。30選手によるトーナメント、ニュージャパンカップ1回戦で、KENTA(39)が、ジュース・ロビンソン(31)に勝利し、2回戦に進出した。

今シリーズから髪形をアフロヘアーに変えてきた相手に苦戦を強いられた。技をかける際に髪をつかんでしまい、レフェリーからたびたび注意を受け「髪が邪魔だ」とイライラしたが、何とか対応。得意技のgo 2 sleepこそ決まらなかったが、絞め技のGAME OVERでロビンソンをギブアップさせた。

本来なら1月5日の東京ドーム大会でIWGP USヘビー級王座の挑戦権利証をかけて戦うはずだった。ところが前哨戦でロビンソンが左目眼窩(がんか)底骨折で欠場。3カ月ぶりに復帰した相手を寄せ付けなかった。「まだあいつとの決着は終わらせてなかったが、これでホントの意味で終わった」と語った。

USヘビー級王者モクスリーとの対戦がなかなか実現せず、権利証防衛は1月で5度を数えた。2月にAEWに乱入し、モクスリーを襲撃。「これ以上時間を無駄にしたくない。いつでもどこでも戦う準備はできている」。2月27日に新日本プロレスワールドで配信された「NJPWストロング」でようやく対戦となったが、デスライダーを食らい、撃沈。ベルトを持ち帰ることはできなかった。失意の帰国となったが「まだ終わりじゃないから」と前を向いた。

2回戦は13日に鈴木みのると対戦。シングルマッチで戦うのはノア時代の05年8月に敗れて以来16年ぶりだという。当時は前日に天龍に酒を飲まされていたという。「あの時は本調子じゃなかった。でもあれから歳を重ねて、自分なりのスタイルでやっている」。久しぶりの対戦を楽しみながら、新たなタイトル奪取を狙う。【松熊洋介】