WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ(19日、京都市体育館)の前日計量が18日、京都市内で行われた。

王者・矢吹正道(29=緑)はリミットを100グラム下回る48・8キロ、前王者で同級1位の寺地拳四朗(30=BMB)は48・7キロでクリアした。

計量後にどら焼きを口にした矢吹は「今日は(ファミリーレストランの)サイゼリアに行って、その後はホテルの近所で焼き肉かうなぎを食べます。これまでスッポンとかいろいろ試したが、今回は2~3週間前にサイゼリアに行ったら次の日に調子がよかった」。

万全の調子をアピールし「お互い自信がある者同士で、それがぶつかるだけの試合。お互い本調子でやれるのでいい試合になる。もう1回、チャンピオンになるつもりでやります」と意気込みを語った。

挑戦者となる寺地はいつもの焼き肉弁当ではなく、計量直後にレトルトの袋入り参鶏湯(サムゲタン)をほお張った。昨年9月の対戦では、試合前に新型コロナウイルスに感染した。それだけに「前回とはコンディションが全く違う。いい練習ができた。自分が一番強い。その自信を取り返したい」とベルトを奪い返す闘志をみなぎらせた。

◆矢吹VS寺地因縁再戦VTR 昨年9月22日、京都市体育館で対戦。4ラウンドごとにスコアが公開されるWBCのルールで、序盤から矢吹がポイントをリード。中盤以降に寺地が出て盛り返すが、9回の攻防で右目上をカットして出血。矢吹が10回2分59秒TKO勝ちでベルトを奪い、寺地の連続防衛は8回でストップした。寺地陣営は右目上をカットした場面を「故意のバッティング」と主張、JBCに質問状を送付。「レフェリーの判断に問題はなかった」とする回答書を不服として再抗議していた。WBCも再戦を指示。日本人王者同士、異例のダイレクトリマッチ(直接の再戦)が組まれた。