元スーパーヘビー級キング・オブ・パンクラシストで“世界のTK”の異名を取る高阪剛(52=ALLIANCE)が、引退試合を勝利で飾った。

第7試合、19年のオープントーナメント全世界空手道選手権大会優勝者で、今大会がMMAデビューとなった上田幹雄(26=BRAVE)と対戦。極真世界王者を渾身(こんしん)の一撃で仕留め、1回TKOで勝利した。

【RIZIN】ホベルト・サトシ・ソウザvsケース 高阪剛vs極真上田幹雄/ライブ詳細

26歳年下の相手に、序盤から仕掛けられた。前蹴りでテークダウンを奪われると、強烈なパウンドを落とされた。それでも、倒れなかった。なんとかスタンディングの攻防に移行すると、右フックを一閃(いっせん)。逆転の一撃で、上田をマットに沈めてみせた。

約2年4カ月ぶりとなる試合は、引退試合。マイクを渡されると涙ぐんだ。「『最後の試合をRIZINのリングで』という希望を実現してくださった、皆さん。ありがとうございました」と感謝を告げた。

93年に総合格闘技団体のリングスに入門。98年にUFC(米国)初出場を果たすと、定期的な参戦を続け、日本人ヘビー級の第一人者としてその名を世界にとどろかせた。

RIZINには15年の旗揚げ大会から出場。「ファイターとして心の収めどころというか、納得できていない部分があったので、今回の試合で最後にする」と出場を決めた経緯を説明していた。