前UFCフライ級王者の同級1位ブランドン・モレノ(28=メキシコ)が同級暫定王座を獲得した。同級2位カイ・カラ・フランス(29=ニュージーランド)との同級暫定王座決定戦5分5回に臨み、3回4分34秒、TKO勝利でベルトを獲得した。スピード感あふれる攻防を繰り広げ、3回には相手パンチで左ほおを切り裂かれて流血したが、モレノは冷静そのもの。左ミドルキックをフランスの右脇腹にねじ込み、ダウンを奪取。そのまま上から拳を振り下ろすパウンド連打でレフェリーストップ勝ちとなった。

「すべてがクレイジーだった。あの(左ミドル)蹴りはずっと練習でやってきたんだ。それが最後の一発になった」と満足顔のモレノは、試合視察していた正規王者デイブソン・フィゲイレード(34=ブラジル)の名前を出し、呼びかけた。「ずっと彼と対戦したいと思っていたし、憎しみみたいなものもあった。ただ、人に憎しみをぶつけるような男になりたくない。家族のためにお手本になりたい。12月に試合しよう」と要望した。

するとオクタゴン(金網)まで上がってきたフィゲイレードも「彼こそが今日の王者。ブーイングが出ているようだけれど、みんな敬意を表してほしい。最高の試合をした。試合はブラジルで。俺のホームでどうだ」と返答。するとモレノは「どこでもやるよ」と再戦を楽しみに待ち望んでいた。