UFC女子バンタム級タイトルマッチ5分5回が行われ、同級王者アマンダ・ヌネス(35=ブラジル)が初防衛に成功した。

同級5位アイリーン・アルダナ(35=メキシコ)の挑戦を受け、3-0(50-44×2、50-43)の判定勝利。寝技、打撃ともにアルダナを圧倒してベルトを守ったヌネスは、同時に保持するUFC女子フェザー級王座と合わせた2本のベルト、そしてオープンフィンガーグローブをオクタゴンに置くと引退を宣言した。

UFCで女子2階級同時制覇王者として君臨してきたヌネスは「私がダブルチャンピオンだ。今夜、現役引退するにはパーフェクトな日だ」とオクタゴンを去ると表明した。

初防衛戦は1、2回でカーフキック、左フックと打撃技を駆使して攻め込み、3回以降はケージに追い込んでのテークダウンなど寝技の攻防でも上回った。ほぼ一方的な展開で女子バンタム級王座の初防衛に成功した直後の突然の引退表明だった。

ヌネスは「私の母は長い間、私がこれ(引退)をするように強く求めてきた。母も私の家族も耐えられないと。私は家族と一緒に少し旅行しなければならない。ブラジルで家族ともっと時間を過ごさなければならない」と今後についてのプランを明かした。16年7月に女子バンタム級王座を獲得後、21年12月にジュリアナ・ペーニャ(米国)に敗れるまで同級王座を5度防衛し、22年7月にはペーニャとの再戦を制して王座返り咲き。また20年6月にはUFC女子フェザー級王座も獲得し、女子初、史上6人目のUFC2階級制覇王者となった。

これまでクリス・サイボーグ、ヴァレンティナ・シェフチェンコ、ロンダ・ラウジー、ミーシャ・テイト、ホリー・ホルムら名だたるUFC女子王者、トップファイターたちを下してきた。UFCで負けたのは14年9月のキャット・ジンガノ戦、21年12月のペーニャ戦の2敗のみ。女子2階級制覇王者のまま、現役を引退することになる。