プロボクシング・ライトフライ級の元アジア3冠(日本、東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック)王者岩田翔吉(27=帝拳)が酷暑克服で“世界前哨戦”に臨む。

5日、東京・後楽園ホールで8戦無敗の成長株となるジェイソン・ブリーリョ(22=フィリピン)との同級10回戦を控え、東京・新宿区の所属ジムで最終調整。プロ転向後、初めて迎えた8月のリングとなる。疲労が蓄積する日焼けを回避し、水分補給のタイミングを多めにするなど綿密な暑熱対策を練り「最初は戸惑いましたが、だいぶ夏場の調整方法が分かったのは収穫だった」とうなずいた。

拳を交えるブリーリョはKO率75%を誇る無敗のサウスポーとなる。岩田は「間違いなくKO決着になるそれ以外は考えられない」と不敵な笑み。メインイベンターとして“魅せる”ことも意識し「もちろん勝ちに徹することも大切だけれど、興行はエンターテインメントでもあると思う。KOはボクシングの醍醐味(だいごみ)。お客さんに楽しんでもらうのも仕事だと思う」と自覚を示した。

今年4月から配信サービスU-NEXT配信開始となった新装ダイナミックグローブ登場の第1回大会以来、約4カ月ぶり2度目。岩田は「U-NEXTになって自分はメインが初めて、そして帝拳ジム所属でも自分が初めてなので楽しみ。これを良い形にクリアすれば次は…。世界前哨戦の気持ちでやる。年内に世界戦できればいいと思っている」と強調。昨年11月以来となる世界再挑戦のチャンスをうかがいながら、真夏のリングに立つ構えだ。