プロボクシング東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック・スーパーウエルター級王者井上岳志(34=ワールドスポーツ)が“サバイバルマッチ”と位置付けた防衛戦に臨む。

18日、東京・後楽園ホールで開催されるフェニックスバトル112大会(日刊スポーツ新聞社後援)のメインで東洋太平洋同級1位、WBOアジア・パシフィック同級8位ウェイド・ライアン(34=オーストラリア)の挑戦を受ける。17日には東京・文京区の日本ボクシングコミッションで前日計量に臨み、69・5キロでパスしたライアンに対し、井上は69・7キロでクリアした。

昨年10月にWBOアジア・パシフィック同級王座の2度目防衛に成功して以来、約5カ月ぶりのリングに向け「コンディションはばっちり。調子はいい」と減量面を含めて手応えを口にした。今年2月にはオーストラリア・シドニーにスパーリング合宿を敢行。アマ選手やアマ経験のあるプロボクサーと計40ラウンドの実戦練習を積み、オーストラリア選手特有のタイミングや距離感を再確認してきたという。

サウスポーの挑戦者に対し、アジア2冠王者は「すごく良い動きでキレもある。めちゃくちゃ良い選手」と警戒し、気持ちの緩みはない。計量後には約20秒間のフェースオフ(にらみ合い)で火花を散らした。井上は「この試合の位置付けは生き残り、という感じ。勝ったやつが高いランキングに行き、上位で戦えると思う」と口調を強めた。現在、同級でWBO4位など世界ランキングをキープ。19年1月、当時のWBO世界同級王者ハイメ・ムンギア(27=メキシコ)に判定負けして以来、2度目の世界挑戦を狙う井上にとっては負けられないサバイバルマッチとなる。