勝って東京女子の中心になる。東京女子プロレス両国大会(31日)で、プリンセス・オブ・プリンセス王者・山下実優に挑戦する渡辺未詩が18日、会場となる両国国技館で会見を開き、「勝って、東京女子プロレスの先頭を走っていく」と高らかに勝利宣言した。

背中を追いかけてきた山下とついに勝負の時が来た。18年のデビュー直後に対戦したことを今でも覚えている。「プロレスラーとして初めて目標ができた。ボコボコにされてしまったけど、目の前に立つ山下さんをいつか倒したい」。あれから6年。「勝つ準備はできた」と自信をのぞかせた。

東京女子では山下ら立ち上げメンバーに対抗して、渡辺ら成長著しい若手は「新世代」と呼ばれる。「これまでは、初期の頃から作ってきた人たちがベルトを巻いている」と理解した上で、「世代関係なく、今度は私に勝ちたいと、思うようになってもらえたら」と胸の内を明かした。

山下からは「狂気的すぎたらすみません」と挑発された。それでも渡辺は「狂気的だなっていう感情は、初めて会った時からずっと。(山下は)物理的強さと気持ちの強さがある。物理的強さでは追いついたと言ってもいいくらい頑張ってきた」と相手をたたえつつ、しっかりと自分の気持ちを表現した。

山下には22年に1度勝利しているが「一瞬勝てただけ」と満足はしていない。山下と対戦し「人生のすべてを東京女子に懸けるくらいまで大好きになった」という渡辺が、憧れの先輩から悲願のベルトを勝ち取る。