ムエタイのRWS(ラジャダムナン・ワールドシリーズ)ジャパン第2回大会が4月14日に千葉市のTIPSTER DOME CHIBA(ティップスタードーム千葉)で開催される。それに先がけ、出場予定の日本人選手たちが18日、横浜市内で記者会見に臨んだ。

2月12日に後楽園ホールで行われた第1回大会ではメインイベントに登場した当時ラジャダムナンスタジアム認定スーパーフライ級暫定王者だった吉成名高(23=エイワスポーツジム)が、正規王者プレーオプラーオ・ペップラオファー(タイ)との王座統一戦に勝利。“真の”3階級制覇を成し遂げた。

今回の第2回大会では吉成はセミファイナルへと回り、メインイベント(バンタム級=53・5キロ、3分3R)には現在2試合連続衝撃KO勝利中の石井一成(25=ウォーワンチャイプロモーション、今大会にはイッセイ・ウォーワンチャイの名前で出場)が登場。ホーストカップ・スーパーフライ級王者・松田龍聖(りゅうき、18=大原道場)と対戦する。

石井は「ルールはムエタイなんで。僕がなんとしても見せつけないといけない。彼の実力も知っていますけど、ムエタイのリングで負けるわけにはいかないので、気合入れてやってやります」「タイのタイトルを今、狙っているのでこんなところでつまずくわけにはいかない。(松田に)ムエタイがどういうものか見せてやりたい」と意気込んだ。

一方、松田も「ムエタイルールで試合をするのは初めてなんですけど、相手の土俵で試合をして僕が勝てば、誰も文句ないと思うので。必ず倒して勝ちます」と宣言。20日からタイへ合宿に行くことを明かした。

石井は今年に入って、1月21日の「トップブライツ」でナンペット・チョーチャンピオン(タイ)にボディへの後ろ回し蹴りで1R・KO勝利。今月9日にバンコクのラジャダムナン・スタジアムで行われたRWSでも、コンパヤック・ポーラクブン(タイ)に強烈な左フックをヒットさせ、1Rで簡単に倒した。

その9日の試合では決戦前のワイクルー(師に礼を示すという意味の試合前の踊り)で亡くなった漫画家鳥山明さんにささげる「かめはめ波」のポーズをとり、KO勝ち直後にはコーナーへ登って「元気玉」を投げるジェスチャーを繰り出した。

石井はこの日の会見で「僕が小学生の時にはじめてハマったというか。ドラゴンボールZですけど、全部読んで、アニメで見て。すごい好きだったアニメなので。(鳥山明さんが亡くなったのを知って)もうワイクルーはあれで決まりだなと思って」と、試合前の踊りにかめはめ波を入れた意味を説明。

さらに続けて「前にワイクルーで元気玉をやったんですけど、あまりみなさんに気付いてもらえなかったので、今回は(かめはめ波から)元気玉までやって。そしたら海外の方々もみんな拍手してくれて。やっぱりドラゴンボールって世界で認められている最高のアニメだったなって再認識して。あの会場(ラジャダムナン・スタジアム)でもドラゴンボールTシャツの人がめちゃくちゃいて。だからあの瞬間は僕の中で幸せでした」と振り返っていた。

●RWSジャパン第2回大会本戦対戦カード●

▼スーパーフェザー級3分3R

ジャイペット・シットパーボン(タイ)

VS

パルコ・レンジャージム(レンジャージム)

▼ミドル級3分3R

ガリップ・セリック・ジティジム(ジティジム)

VS

マイク・ジョー(BATTLE FIELD/TEAM J.S.A)

▼女子アトム級2分3R

伊藤紗弥(尚武会)

VS

パヤフォーン・バンチャメイク(タイ)

▼スーパーウエルター級3分3R

サジャド・ヴェナムムエタイ(ヴェナム・トレーニング・キャンプ)

VS

モトヤスック(治政館)

▼セミファイナル(117ポンド=53・07キロ契約、3分3R)

吉成名高(エイワスポーツジム、今大会には名高・エイワスポーツジムの名前で出場)

VS

ケビン・マルティネス(スペイン)

▼メインイベント(バンタム級=53・50キロ、3分3R)

石井一成(ウォーワンチャイプロモーション)

VS

松田龍聖(大原道場)