プロボクシング日本スーパーライト級タイトルマッチ10回戦は9日、東京・後楽園ホールで開催される。王者藤田炎村(29=三迫)、挑戦者となる同級1位李健太(28=帝拳)は8日、東京・文京区の日本ボクシングコミッションで前日計量に臨み、両者ともにリミット63・5キロでクリア。

3度目防衛戦となる藤田は「コンディションはすごくいい。試合展開のシナリオは全部ある。勝てば何でもいい。いつものことだが、結果がすべてで内容は二の次。結果が出れば反省ができるから」と平常心を貫いた。昨年12月末を持って勤務先のリクルートを退社し、ボクシングに専念する環境になった。藤田は「(試合調整の期間)2カ月で約300時間の余裕ができた。最初はボクシングだけの時間でメリハリがなくなっててこずりましたが、どう時間を使えばベストになるのか気づいたことが大きい」と手応えを示した。

一方、タイトル初挑戦となる李はアマ時代に日本記録となる62連勝をマークするなど高校6冠で戦績102勝10敗という長身サウスポーのトップアマ。19年2月にプロデビューし、8戦目で日本王座挑戦に到達した。李は「待ちに待ちました。調子はバッチリ。最大限、最大のパワーを発揮する、持っている能力を全部出すボクシングを見せたい」と平常心を貫いた。現在4連続KO勝利中という勢いに乗る王者に対し「相手はパンチがある。どんな展開になるかはまったく予想できない。ただ中盤ぐらいには(決着が)あるかなと思う」と自信をのぞかせた。