プロボクシングWBO世界スーパフライ級王者・田中恒成(28=畑中)が今夏に初防衛戦に臨む見通しを明かした。

13日、東京・江東区のWOWOW放送センターでエキサイトマッチの収録(22日午後9時からWOWOWライブで放送)にゲスト参加。2月24日、東京・両国国技館で臨んだクリスチャン・バカセグア(メキシコ)との同級王座決定戦を自らの解説で振り返った。収録後、取材に応じ「次戦は夏頃かな。正確には分からないが、防衛戦になると思う。強い選手に勝ちたい。そこで良い形をしたい」との見通しを口にした。

初防衛戦は指名試合になる見通しで、同級1位にはKJカタラジャ(28=フィリピン)がランクされている。カタラジャとは過去に日本やフィリピンでスパーリングした経験があり「10回以上のレベルでやっていますね。手の内は分かっているし、負ける気がしない」との自信を示した。

バカセグア戦後、田中はIBF世界同級王者フェルナンド・マルチネス(32=アルゼンチン)、20年12月に負けているWBA世界同級王者井岡一翔(34=志成)へのリベンジなど他団体王者との統一戦を希望していた。その後、7月第1週に日本で井岡-マルチネス戦の交渉が進んでいることが明らかになった。さらにWBC世界同級王者フアン・フランシスコ・エストラーダ(33=メキシコ)が6月29日、米フェニックスで前IBF、WBO世界フライ級統一王者ジェシー・ロドリゲス(24=米国)と初防衛戦に臨むことも決定。他団体王者が次々と試合決定している状況だ。

先に井岡がマルチネスと統一戦に臨むことになり、田中は「理想が…と思いましたね」と苦笑。その上で「でも、それはそれ。自分のやることは変わらない。他の王者たちが大きい試合ばかりなので、自分も負けないように良い勝ち方をしたい」と言葉に力を込めた。