今年2月に続き、2回目のRWS日本大会が千葉のTIPSTAR DOME CHIBAで開催された。

メインイベント(バンタム級=53・5キロ、3分3R)で、数々のタイトルを獲得してきた石井一成(25=ウォーワンチャイプロモーション)と、プロ11戦11勝(4KO)のホープ松田龍聖(りゅうき、18=大原道場)が対戦。ドローで終わり、松田にとっては惜しい一戦となった。

1R、石井のキックが金的に当たったと松田がうずくまった。だがレフェリーはローブローではなく、ダウンを宣告。松田は信じられないといった表情を見せたが、そのまま試合は続行され、結局この回はジャッジ3人とも石井の10ー8と採点した。

しかし2、3Rは松田が持ち前のスピードとパンチの回転の速さで猛反撃。良いパンチを何度も石井の顔面に入れ、効かせる場面もあった。2、3Rはジャッジ3人とも松田の10-9。最終的にジャッジがいずれも28-28のドローと判定した。

松田は試合後、ロッカー室で悔し涙で目を赤くした。そして気持ちが落ち着いてからメディアに対応。「正直、自分の中では勝ったって確信してた部分もあったんで、残念ではあったんですけど、ムエタイルールなんで。僕が勝ったと思っても、ルールはルールなんで、受け止めるしかないと思います」と自分を納得させるかのように話した。

試合を見ていたラジャダムナン・スタジアム3階級制覇王者の吉成名高が、第1Rを説明した。「ローブローも痛がっていたから当たっていたとは思うんですけど。でもそういうの(レフェリーへのアピール)をするとダウンとして取られてしまうケースもあるということを松田選手は知らなかったと思うんで。そこがポイントに影響して、追い上げたけどドローという形になってしまった。松田選手としたらもったいなかった試合だった」と話した。

それでも2、3Rには、実績的には格上の石井をKOまでもう少しのところまで追い込んだ。松田は「石井選手の打たれ強さもあると思いますし、僕の力不足というのもあると思うんで。そこはこれから練習を積み重ねて、ちゃんと倒せる選手になっていきたい」と前を向いた。

▽石井一成の話「2、3Rは警戒し過ぎていろいろパンチももらったし、作戦も崩れました。いつも(ムエタイの試合)とはテンポが違うんで。あとパワーがすごかったです。リングの上でまたやりましょうという話はしたので。また組まれれば」