日本相撲協会は25日、東京・両国国技館で九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)の番付編成会議を開き、元横綱朝青龍のおいで日体大柏高出身の豊昇龍(20=立浪)と、埼玉栄高出身の琴手計改め琴勝峰(ことしょうほう、20=佐渡ケ嶽)の新十両昇進を発表した。将来の相撲界を背負う可能性のある逸材2人が、同時に関取となった。

モンゴル出身の豊昇龍は、昨年1月の初場所の初土俵から、所要11場所での昇進となった。前相撲で初土俵を踏んだ力士としては、現在前頭の炎鵬らの所要6場所が1位。スピード出世の上位10傑には入らないが、負け越しは3勝4敗だった今年7月の名古屋場所の1度だけ。しぶとく勝ち越しを続ける負けん気の強さと勝負強さは、おじの元朝青龍譲りだ。

185センチで120キロ足らずと、細身の筋肉質な体から、スピードと豊富な運動量を駆使しした、激しい取り口が持ち味だ。すでに多くのファンの視線をくぎ付けにしている。今月22日まで行われた秋場所も、東幕下5枚目で臨み、2勝3敗から連勝で勝ち越していた。初土俵が同じで「ライバル」と公言する、元横綱大鵬の孫で東幕下10枚目の納谷よりも先に、十両昇進を決めた。

千葉・柏市出身の琴勝峰は、17年11月の九州場所の初土俵から、所要12場所での昇進となった。190センチの長身に、160キロを超える、恵まれた体格を生かした、スケールの大きな相撲が持ち味だ。豊昇龍と同様に負け越しは1度だけで、現在は6場所連続勝ち越し中。秋場所は西幕下4枚目で4勝3敗だった。

また再十両は若元春(荒汐)、天空海(立浪)、明瀬山(木瀬)の3人だった。