大相撲九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)で大関に復帰する貴景勝(23=千賀ノ浦)が、秋巡業合流前の稽古を打ち上げた。

12日、都内の部屋で若い衆を背負ってのスクワットなど、基礎運動で汗を流した。9月の秋場所千秋楽、優勝決定戦の御嶽海戦で左大胸筋を負傷し、5日から始まっている秋巡業は初日から休場しているが、静岡・浜松市で行われる16日からの合流を明言している。「徐々に(患部に)負荷をかけている」と、回復を実感し、今後は休養と治療を行って、前日15日の浜松市入りを予定している。

前日11日には同部屋の兄弟子で、2度目の暴力で日本相撲協会から自主引退を促されていた十両貴ノ富士の引退届が提出、受理された。その件については「まだ、ちょっと実感がわかない」と、表情を曇らせた。「入門からずっと兄弟子で、いろんなことを教えてもらったし、お世話になりっぱなしだったけど、まだ昨日の今日。整理はつかない。『さみしい』だとか、単語や一文ではまとめきれない部分はある」と、貴乃花部屋に入門してからの5年余りを思い返していた。