単独トップだった横綱白鵬(35=宮城野)が、西前頭5枚目の阿武咲(23=阿武松)に金星を配給してトップタイとなった。

鋭い立ち合いから右のかち上げを狙ったが不発。捕まえようとするが阿武咲に先に動かれ、うまく回り込まれると引いた隙に一気に押し出された。「引いてしまった。立ち合いは勝った気がしたけど」と反省した。

自身が2010年から主催する少年相撲「白鵬杯」の第1回大会に、阿武咲が出場して団体優勝を飾っていた。

10年の時をへて、本場所3度目の対戦で初黒星。「ようやく、そういう日が来たなという感じ。ここまでしっかりと育っているなという感じがする」としみじみと話した。

無敗を守れず、1敗を守った平幕の碧山と並んだ。史上初の無観客開催となった今場所で44度目の優勝狙う第一人者は「初日から一番一番と心がけているので」と、初黒星を気にすることなく明日からまた土俵に上がる。