大相撲の大関朝乃山(26=高砂)が25日、優勝を逃した7月場所の悔しさを胸に出直しを誓った。

電話取材に応じ、12勝3敗で2度目の優勝を逃した7月場所を「連敗したら上に行けないという覚悟を持ってやらないといけない」と振り返った。すでに稽古は再開。約3週間後の秋場所(9月13日初日、東京・両国国技館)に向けて、調整を重ねている。

出場最高位としての重圧がのしかかっていた。7月場所の終盤戦を振り返り「あまり思い出したくはない」と本音を吐露。横綱鶴竜が2日目から、大関貴景勝が12日目から休場。13日目には横綱白鵬も休場した。「目に見えないプレッシャーがあったんじゃないかと思う」。13日目には優勝した照ノ富士に力負けし、14日目には小兵の照強に足取りで意表を突かれ、終盤戦で痛い連敗を喫した。「今までの連敗よりは違うものを感じた。大関、横綱という地位は責任感もあるし、下の番付には負けられない立場でもある。常に優勝争いに加わらないといけない」。それでも新大関として責任を果たす12勝を挙げた。進んでる方向は「間違いないと思う」と言い切った。

千秋楽を終えて師匠の高砂親方(元大関朝潮)にあいさつに行くと「最後いい相撲だった。いい勉強の場所だっただろ。課題はあると思うから自分で見つけて、稽古して頑張れ」と声をかけられた。12月の師匠の定年まで残り2場所。秋場所、11月場所の成績次第では綱とりの可能性もある。「そう思って自分に厳しくいこうと思います。師匠が11月(場所後)に定年なので、少しでも期待に変えていきたい」と自覚をにじませた。

リベンジに向けて肉体改造に励んでいる。週に3回、専属トレーナーの指示を仰いで「月曜日は上半身をやって、水曜日は下半身。金曜日は両方」と部位を分けて計7種目のトレーニングを行っている。負荷よりもバランス感覚を磨くことに重点を置き、ウオーターバッグを使った運動などで「横のバランス」を鍛えているという。自身で購入したゴムチューブも駆使。効果の実感については「それは本場所で見ていてください」と笑った。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で地元富山には帰らず、稽古場以外は部屋で過ごしている。秋場所へ「地元やファンの皆さんにまた自分らしい前に出る相撲を見せていけたらと思う。テレビの前で観戦しているお客さんのために元気な相撲をとっていきたい」と意気込んだ。【佐藤礼征】