大相撲の横綱鶴竜(35=陸奥)が3日、報道陣の電話取材に応じ、春場所(14日初日、東京・両国国技館)について「それはもう出ますよ」と出場を明言した。昨年11月場所後には横綱審議委員会から横綱白鵬とともに「注意」の決議を下されたが、持病の腰痛を理由に初場所を休場。4場所連続休場明けとなる春場所で進退を懸ける。

調整は順調に進んでいる。2日から弟弟子で平幕の霧馬山との三番稽古を始め、この日も約15番相撲を取った。「もどかしさもなくちゃんと稽古もできている」と明るい声。腰の状態についても「何の影響もない。しっかりケアしながらやっていけば大丈夫」と力強かった。

一方で風邪気味の体調面が気がかりだ。2月に両国国技館内の相撲教習所で行われた合同稽古も、6日間を皆勤するはずだったが5日目から欠席。この日も時折せき込みながら取材に応じた。「もうこれ3週間くらいになる。なかなか早く治りきらない」。薬を処方して鼻づまりなどの症状は徐々に改善。食欲や体重などの変化はなく「今はちゃんと稽古もできている。ちゃんとやっていけば大丈夫」。不安要素を抱えず、初日を迎えたい。【佐藤礼征】