日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)は5日、報道陣の電話取材に応じ、大相撲春場所(14日初日、東京・両国国技館)の前相撲を中止することを明かした。同場所の新弟子検査は35人が受検。内臓検査の結果を待ち、同場所初日に合格者が発表され、合格者らは前相撲を取る予定だったが「前相撲は今場所は行いません」と明言した。

理由については「卒業シーズンとコロナが重なってまして、卒業式に帰って、またこっちに来るとなると、万が一、感染してしまうと、部屋に持ち込んでしまうことになる。ホテルに泊めて検査を行って、また部屋に入れるという作業が必要になる。卒業式に帰った者は場所が終わるまで帰ってくるなということでやってます」と説明。また新弟子検査合格者の5月の夏場所の番付については「すでにちょんまげ付けて番付外でやっている人もいる。そういう人も審判部で調整して、5月場所の序ノ口の番付を作ることになっている。新序出世披露は5月場所で行う」と明かした。

また、1月の初場所前に全協会員を対象に実施したPCR検査を、春場所前も実施するという。「裏方、親方、力士と分けて行う」と7日から順次、検査を実施する。「その都度、翌日には検査結果が出る。陽性者が出た場合、どういう手だてをするのかは(専門家の)先生の話を聞きながら、対処する予定です」と話した。