3月の春場所2日目以来、111日ぶりの土俵に上がった横綱白鵬(36=宮城野)が、万全ではないながらも白星発進。進退をかける場所で、まずは踏みとどまった形だ。
協会トップの八角理事長(元横綱北勝海)は取組前に「とにかく粘り強く行くこと。やっぱり初日だよね、今日が大切」と内容うんぬんより結果が求められる状況を説いた。さらに「(膝が)痛いとか言っていられないわけで初日、序盤を乗り切れば、いつもの白鵬の相撲を取れると思う」と分析。協会あいさつで間近に見たり、テレビ画面越しに映る白鵬の姿に「体は大して落ちていないような気がする」と、張りやツヤなどに特段の変化はないことを見通した。
ただ、相撲の方は新三役で勢いのある小結明生(26=立浪)に苦戦。右で張って左四つに食い止め胸を合わせながら、一気の攻めは影を潜め、逆に明生に攻め込まれ劣勢に。最後は何とか左足をはね上げ、掛け投げで勝ったものの、勝ち名乗りを受ける白鵬の、苦渋に満ちた表情が苦戦を物語っていた。
八角理事長も「まわしを取れたのが大きかった」という第一声に続き「重さが(いつもの白鵬と)違った」と異変を察した。その上で「(いつもの白鵬は)がっぷりになったら左四つでも右(四つから)でも(相手が)動けないぐらい(盤石な相撲を取れる)。いつもと重さが違う」と、勝負勘とは別に軽さを指摘。「ただ(最後は)柔らかさでね」と持ち味を生かした勝利であることを解説したものの、苦戦であったことは否めない様子だった。

