西幕下筆頭の熱海富士(19=伊勢ケ浜)が初めて十両の土俵に上がり、矢後を寄り切って2連勝とした。

本来なら初めての大銀杏(おおいちょう)を結うはずが「(髪の)長さが足りなくて」とちょんまげのまま。初々しさは相撲にも表れ「緊張しました」というが、低い姿勢から相手が巻きかえてきたところを一気に出た。

同じ部屋の十両・翠富士らも出ている飛龍高校から角界入り。185センチ、164キロの恵まれた体で将来を期待されている。

朝の稽古場では横綱照ノ富士から「相手が十両とかビビらず、自分の相撲を取り切れ」とはっぱをかけられた。それに応えた白星。「まだ勝ち越していないが、いい報告ができると思う。これで気を緩めず、あと5番やっていきたい」。関取の座へ力強く前進した。