伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が27日、大相撲名古屋場所(7月10日初日、ドルフィンズアリーナ)の番付発表会見に出席し、新入幕を果たした弟子の錦富士(25)をたたえた。「率直にうれしい。肘をけがしていなかったらもう少し早く上がっていたと思う。やっと上がった」と喜び、名古屋場所について「新入幕でもあんまり緊張しないで、勝ち越しを目指して」とエールを送った。

近大を中退して入門から約6年で幕内に上がった要因について、伊勢ケ浜親方は稽古熱心なことと、自分の型を持っていることを挙げた。「地道な稽古と、体をしっかり作ってきた。自分の形をちゃんと持ってますからね。右でまわしを取っても相撲を取れるし、突き押しもだいぶ強くなってきている」。

体も大きくなってきているといい「やっと幕内で取れそうな体になってきた」と分析。「十両と幕内はスピードと重さが違うけど、もう幕内で取れる状態になっている」と太鼓判を押した。

同部屋はこれで幕内力士が5人となる。「稽古相手がいますから、雰囲気が良いんじゃないですか」と受け止めながら、同じ青森県から幕内力士が出たことにも言及。「同じ故郷の子どもですからね。一時少なかったですけど、また増えてきました」と声を弾ませた。

幕内に上がったが、ここがゴールではない。伊勢ケ浜親方は「とりあえず段階的にいくと、幕内の次は三役。まずそこはしっかり見据えて、もっと体を作ってもっと鋭い立ち合いができるようになってくれればいい」と期待を寄せた。