日本相撲協会は31日、大相撲九州場所(11月13日初日、福岡国際センター)の新番付を発表し、西前頭15枚目の熱海富士(20=伊勢ケ浜)が新入幕を果たした。初土俵から所要12場所は8位タイのスピード昇進(1位は常幸龍9場所)。オンライン会見で「本当に上がってうれしいというのが一番大きいです。2年前の九州で前相撲取らせてもらって、そこから2年で幕内まで上がるのは想像できなかったですね」と満面の笑みを浮かべた。

伊勢ケ浜部屋では、今年7月の名古屋場所の錦富士に続く新入幕。これで同部屋の幕内力士は6人になった。静岡県出身では昨年初場所で同部屋の翠富士(26)以来、戦後6人目。

熱海富士は女手一つで育ててくれた母への感謝を忘れず、すぐに吉報を報告した。「『ここがゴールではないから頑張って』と言われました」と激励を受け、引き締まった表情で決意も口にした。兄弟子たちからも刺激を受け「翠富士関や錦富士関が三賞を取っていてかっこいいなと思っていたので、自分も頑張りたい。自分が一番下なので全員と思いきりいくだけです」と意気込んだ。【平山連】