大相撲の前頭東龍(35=玉ノ井、本名サンドゥイジャブ・トドビレグ)が19日、都内のホテルで結婚披露宴を行った。

出身のモンゴルから親戚や友人ら50人が駆けつけるなど、約350人が出席して盛大に行われた。相撲界からは師匠の玉ノ井親方(元大関栃東)の他に、同じモンゴル出身の大島親方(元関脇旭天鵬)、宮城野親方(元横綱白鵬)、横綱照ノ富士、関脇豊昇龍、小結霧馬山らが出席した。宮城野親方、照ノ富士らは壇上に招かれ、乾杯前に鏡開きを行った。

モンゴル・ドンドゴビ県出身で、同じ87年生まれのナランフー夫人(36、旧姓バトジャルカル)とは、日本で出会い、すでに11年8月に結婚していた。ウランバートル市に婚姻届を提出。いずれも日本の学校や幼稚園に通う中学3年の長女、小学5年の長男、幼稚園年中の次女と3人の子宝にも恵まれている。

15年夏場所で新入幕を果たし、結婚披露宴は「幕内力士として」と、思っていたが、その後はケガなどもあり、十両、幕下の期間が長かった。1月の初場所で、幕内10場所目にして初の勝ち越し(9勝6敗)。この日に披露宴を行うことは、昨秋には決まっていたが、成績を残して晴れの日を迎えた。披露宴前に取材に応じた東龍は、夫人の白無垢(むく)姿に「すごくキレイ」と笑顔。さらに「ずっと十両とかにいて情けなかったけど、やっとこの日が来た。地方場所や巡業で、1年の半分は家にいないけど、今までも支えてもらっている」と、しみじみと喜びをかみしめた。ナランフー夫人は「真っすぐで、私生活でも約束は必ず守ってくれる人」と、信頼を寄せていた。

すでにベテランだが、今後へ「ケガなく、1場所でも1日でも長く相撲を取りたい」と力を込めた。春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)に向けても「勝ち越しを目指して頑張ります」と、2場所連続勝ち越しへ意気込んだ。