大相撲春場所で初優勝した関脇霧馬山(26=陸奥)が、次の夏場所(5月14日初日、東京・両国国技館)で大関昇進を目指すと宣言した。

優勝から一夜明けた27日、大阪・堺市の部屋宿舎で会見。40分以上にわたる会見の前半こそ「来場所は頑張らないと」「大関のことは考えず、いつも通り」と、控えめに話していた。だが、30分を過ぎた頃から「まず(大関に)上がりたい」と、師匠の陸奥親方(元大関霧島)と肩を並べる、あこがれの地位への思いがあふれてきた。

先場所は小結で11勝、今場所は12勝した。大関昇進の目安は「三役で3場所33勝」。35分過ぎに来場所の具体的な目標を問われると「まず勝ち越し。できれば10番勝ちたい」と大関昇進を意識した発言をすると、止まらなくなった。直後には兄弟子で、現在は部屋付きの鶴竜親方(元横綱)が6月に行う引退相撲のことを聞かれた。すると自ら「その時は『大関霧馬山』で(出たい)」と、うれしそうに話した。もはや大関への意識を隠さなかった。

入門から8年間で故郷のモンゴルには、新十両後の1度しか帰国していない。会見が40分に差しかかると「(次は)大関に上がって帰りたい」と、再び質問とは無関係に自ら「大関」の2文字を口にした。会見後は桜の木を背に記念撮影。2カ月後は霧馬山にとってのサクラ満開「大関昇進」を勝ち取る。【高田文太】