両膝のけがで4場所連続休場中の横綱照ノ富士(31=伊勢ケ浜)が、夏場所(5月14日初日、東京・両国国技館)への出場を明言した。

17日、東京・靖国神社の奉納大相撲に参加。1カ月を切った夏場所に向けて部屋の関取衆と申し合い稽古を行うなどして着々と調整を重ねていると述べ、「もちろん出る予定です」と力強い言葉を口にした。

日に日に良くなる状態について照ノ富士自身も、手応えを感じている。3月の春場所は日本相撲協会に「両変形性膝関節症、糖尿病で加療を要するため3月31日までの休場を要する見込み」との診断書を提出して、4場所連続での休場となった。診断名にもあった持病の糖尿病については「(両膝の)手術をして足の負担を減らそうと思って20キロ減らした後、また20キロ戻したら悪化した」と説明。大きな体格を生かした力相撲が売りだけに、筋力の維持は欠かせない。「数値(血糖値)が上がると、筋肉がつかない」。体重管理の難しさを実感した。現在はそこから再び10キロ落とした。「そこから徐々に上げていく」と意欲満々だ。

15日の神奈川・藤沢巡業では幕内トーナメントに出場。満員御礼となった会場で久々の締め込み姿で土俵に上がり、1回戦から順当に勝ち進み優勝した。勝ち名乗りを受けると表情が緩んだり、鳴り止まない拍手に力いっぱい手を振って応えたりする場面もあった。

本場所でもその活躍を期待する声は高い。来る夏場所に向けての課題は「立ち合いもそうだし、下がるときの動きやひねる動きとかは、自分でもまだまだ」。理想に近づくため1歩ずつ階段を上っていく。【平山連】