日本相撲協会は、後輩力士への暴力行為により、幕内北青鵬に引退勧告処分を下した。後輩力士への日常的な暴力行為が問題視された北青鵬は22日に引退届を提出。理事会は受理した。

理事会後に、同協会が発表資料で「北青鵬の暴行は、A及びBが部屋の仕事で不始末をしたことに対する制裁という名目で行われていたほか、A及びBが痛がる反応を見て面白がっていたとも認められ、暴行の動機の面においても卑劣極まりない」と断罪した。

調査によると、以下のような行為があったという。

ア 令和4年7月の名古屋場所中、愛知県豊田市内の宮城野部屋宿舎において、Bに対し、顔面への平手打ち、突き飛ばし等の複数回にわたる暴行を加え、肘に怪我を負わせたほか、ほうきの柄で臀部を1回打つ暴行を加えたこと

イ 同年7月の名古屋場所中、前記宿舎において、Aに対し、ほうきの柄で臀部を1回打ったほか、同年10月21日、東京都墨田区内の宮城野部屋個室において、まわしで作った丸太様の棒で臀部を1回打つ暴行を加えたこと

ウ 令和5年11月の九州場所中、福岡県糟屋郡篠栗町内の宮城野部屋宿舎において、A所有の財布に瞬間接着剤を塗布し、損壊したほか、Bに対し、右手手指に瞬間接着剤を塗布する暴行を加えたこと

エ 令和4年8月頃以降、宮城野部屋又は地方場所中の宿舎等において、A及びBに対し、次の<1>及び<2>のいずれかの態様により、週に2~3回程度の頻度で繰り返し暴行を加えた

こと

<1>顔面、背中及び睾丸への平手打ち等の暴行

<2>ほうきの柄又はまわしで作った丸太様の棒で臀部を打つ暴行、殺虫剤スプレーに点火してバーナー状にした炎をAやBの体へ近付ける暴行