大相撲宮城野部屋の師匠代行を、同じ伊勢ケ浜一門に所属する大島部屋の部屋付きの玉垣親方(59=元小結智乃花)が務めることが26日、分かった。

元幕内北青鵬による暴力行為に対する監督責任を問われ、来月の春場所(3月10日初日、エディオンアリーナ大阪)は宮城野親方(元横綱白鵬)が部屋の師匠の立場を外れる。同一門で師匠代行を立てることになっていた。

玉垣親方は、伊勢ケ浜一門に所属する部屋付き親方では最高齢。日大卒業後は山口県内の高校で保健体育の教師をしていたが、大学の後輩に当たる舞の海の活躍に刺激を受けて27歳で力士に転身した。そんな異色の経歴もあって、「センセイ」の愛称で親しまれた。 関係者によると、役員以外の親方で構成される年寄会の副会長を歴任するなど、経験豊富な面から起用された。処分発表の後に水面下で協議が進み「他にできる人がいない」と白羽の矢も立った。同部屋は27日から大阪での稽古を始める予定で、遅くとも28日には師匠代行として合流する運びとなっている。

宮城野親方は23日の日本相撲協会臨時理事会で委員から年寄へ2階級降格、3カ月の20%報酬減額処分を受け、弟子の北青鵬は暴力行為を認めて引退に追い込まれた。理事会では同親方の師匠としての素養と自覚が欠如しているとして、4月以降は伊勢ケ浜一門が宮城野部屋を預かり運営方法を協議すると決めていた。