大相撲の元幕内で西幕下36枚目の照強(29=伊勢ケ浜)が春場所9日目の18日、日本相撲協会に引退届を提出して受理された。

豪快な塩まきなどで土俵を沸かせた小兵力士が、現役生活に終止符を打った。29歳照強が現役引退を決断。引退届が受理され、翌19日に師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)とともに引退会見に臨むことが同協会を通じて発表された。

阪神・淡路大震災が起きた95年1月17日に、震源地に近い兵庫県の淡路島で生まれ。三原中学時代に全国16強入りし、伊勢ケ浜部屋入門。しこ名は「周囲を強く明るく照らすように」の願いを込めてつけられた。大きな相手にも全く物おじせず果敢に向かっていく取り口で土俵を沸かせ、17年初場所新十両、19年春場所新入幕。最高位は前頭三枚目で、幕内在位22場所に上った。

近年は持病の糖尿病に苦しみ体に力が入らず、体重減に悩まされていた。23年初場所を最後に十両から陥落してもなお、「土俵に立つことが力士の仕事」。揺るがない決意を示していたが、14年の現役生活に幕を閉じる決断をした。